「ひいき(贔屓)される人」は、なぜひいきされるのか?

「あの人いっつもひいき(贔屓)されるよねー」
「お姉ちゃんばっかりひいきして、ひどい!」
「あの先生ひいきするから嫌い」

などなど、職場でも学校でも家庭でも「ひいき」ってよく耳にしますよね。
どこにでも「ひいきされる人」っているようです。

この「ひいきされる人」って他の人とどう違うんでしょうか?

「ひいきされる」ってつまりどういう事?

・自分よりも仕事ができないのに上司から評価されている
・同じ親から産まれた姉妹なのに、片方だけ特にかわいがられている
・教師が学校のクラスの特定の人だけに便宜をはかることが多々ある

「ひいき」というと、このような状況を思い浮かべるのではないでしょうか。

そもそも「ひいき(贔屓)する」ってどういう意味かご存知ですか。
言葉の意味を調べたところ、
「ひいき(贔屓)とは・・・
気に入った人を特に引き立てること。
自分の気に入ったものに対して肩入れし、優遇すること。
自分の気に入ったものに目を掛け力を添えて助けること。
後援すること。

だそうです。

つまりは「推し」でしょうか(笑)

では「ひいきされる」というのはつまり、
・好かれる
・可愛がられる
・大事にされる
・気に入られる
・期待される
というような状態ですね。

良い事ばかりのように見えますが、どうなんでしょうね。

なぜあの人はひいきされるのか?

ではなぜ、その人はひいきされるのでしょうか?

これにはいくつかの理由があります。

・顔がいい。スタイルがいい。見栄えがする。などと言った見た目が優れている
・愛嬌がある。優しい。一緒にいると心地がいい。などの性格がよい
・頭がいい。営業成績がいい。仕事ができる。など、能力が高い
・空気を読み、こちらの望む成果をあげる。など他者へのアピールが上手

などです。

いくつかパターン分けしましたが、どれも要は、「ひいきする人にとって好ましい」ということです。
ひいきする人が、自分の好みの人への態度を変えている。ということです。

・・・おや、それって「ひいきする人」の問題ですよね

さて、これを読んで、あなたは「ひどい」と思ったでしょうか。
「ひいきする人が平等ではない」と。

確かにそうですね。

しかしそれって当たり前だと思いませんか。

あなたは好きな食べ物への態度と、嫌いな食べ物への態度が同じでしょうか。

帰宅後、家にケーキがあると、急にテンションが上がりご機嫌になることはないでしょうか。
逆に夕食に大量のピーマンがあるとどっと疲れがでませんか。(私はピーマンが嫌いなんです(笑))

同じように、
好きな人と過ごすとご機嫌になり、嫌いな人と一緒にいるのは苦痛だったりします。

好きな人には優しくしてあげたいし、喜んでもらいたいですよね。
仕事ができる人にはそれを評価して、さらに仕事やチャンスをあげようと思うでしょう。
頑張っている生徒は褒めてあげたいし、少ない特別枠があればその子にあげたいと思うでしょう。

ひいきする・しない。ってつまりそういうことなんです。

気に入った人への態度はそうでない人への態度とは違ってしまうものです。

ひいきはなくならない?

さて、しかし、態度が違ってしまうことが当たり前だからと言って、それをそのままストレートに表現することはどうなんでしょうか?

職場などの公の場で、上司という何人もの部下を持つ立場であれば、みな平等に接するべきかもしれません。
教師は、担当のクラスの生徒にみな同じように接するべきかもしれません。
親は子によって態度を変えるべきではないかもしれません。

しかし、本当にそうでしょうか?

人はみんなそれぞれ異なります。
優れている部分も違います。
得意な事、苦手な事も違います。
性格も違います。

そんな違う人間相手に全く同じように接することを平等だと言うでしょうか。
相手の優れている部分を伸ばしてあげようと思ったとき、同じように接しますか?

例えば、明るく誰とでもすぐに仲良くなれる部下と、事務処理能力がものすごく得意な部下。
それぞれの良いところを伸ばしてあげようと思ったら、接し方も与える仕事も違うはずです。

むしろ違うのが当たり前ですよね。
それぞれに合わせた接し方になるはずです。

そしてそれは、どう接するのかもまた、人それぞれなんです。

ひいきされる人になるためにできる事は

「ひいきされる」って「特別扱いされる」ってことですよね。
特別にかわいがられる。特別によい評価をされる。特別に何かを与えられる・・・

でもその特別って、理不尽なものでしょうか?

例えば、同僚をひいきしていた上司が別の人と変わったとしましょう。
コミュニケーション能力が高い事を評価していた元上司から、事務処理能力を重要視する新しい上司へ変わったとするなら、当然、ひいきする相手も変わることになるでしょう。

これは人と人との相性の問題が大きく関係してきます

しかしまた、同時に、「誰からもひいきされる人」というのも存在するのも確かです。
細かく言うと、「多くの人からひいきされる人」ですけれども・・

それは、その人が多くの人から好まれる性格や外見をしている場合です。

「ひいきする人」の好みや、それをストレートに表現するかどうか、についてあなたができる事ってありません。

しかし、あなたが「多くの人から好まれやすい人」になったなら、100%ではありませんが、「多くの人からひいきされる人」にはなれるのではないでしょうか。